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アレクサンダー・テクニークの学びかた

アレクサンダー・テクニークは今までにないかたちのレッスンです。学びかたについては、実は答えはありません。レッスンのスタイルもさまざまですし、時代によって、先生によって、どんどん変化してきているようです。生徒さんの目的によっても変わるでしょう。

 

ここでは、わたしの今までの経験をもとに、Q&Aにしてまとめてみました。

どうぞご参考までに、お読みください。

Q いったい何を学ぶものですか?

 

じつはいちばん難しい質問です。(笑)

意識の高いところから見れば、人間とはなにか、自分とはなにか、そういった哲学的な大きな問いの探求に役立つかもしれません。

身近なところでは、自分に起きた問題を自分で解決するための考え方やプロセスの教育、になると思います。

Q レッスンではいったい、何をするんですか?

 

この答えは、教師によって違うかもしれません。わたし自身のレッスンでは、ご自分の日常生活の中で(音楽活動やスポーツなどをも含む)氣になっていること、氣づいていることを挙げてもらい、そのことからアプローチしてゆきます。わかりやすいところでは、肩こりや腰痛などの痛みを訴える方も多いです。

Q どのようなペースで学ぶと効果的ですか?

 

年齢、痛みなど、その方の状況などによって異なるとは思いますが、一般的にはレッスンの開始時には頻繁に(週1〜2回、1〜3ヶ月程度)、その後はご自分のペースで継続されると良いと思います。

Q グループレッスンの中では何をするんですか?

 

グループレッスンでは、それぞれの方のレッスンをお互いに観察してゆく形をとっています。レッスンを受けることと他人のレッスンを観察することを同時に学びます。ピアノを弾く方、ナレーションを読む方、ヨガをやる方、パソコンを使う方などが交代でレッスンを受けることになります。また一緒の動きをするときもあります。

Q 楽器は何もやっていないんですけど、レッスンは受けられますか?

 

以外と多い質問なので、あえて挙げてみました。

もちろん、大丈夫です。(笑)

器楽奏者、歌手、俳優など、音や声をつかっている方は、音の変化で効果がわかりやすいし、たいていは動作が楽になりますので、最近ではパフォーマーの方にこのレッスンが知られるようになってきました。でも、このレッスンは原理をお伝えしているだけなので、すべての方が自分の活動に応用することを見つけ出すものなのです。「ナンバーワンのわたし」を目指す、目的はそれだけで良いと思います。

 

Q 楽器をやっていますが、楽器のレッスンとどう違いますか?

 

生徒さん自身が、楽器を使って何をしたいのか、どこに向かいたいのかがわかっている必要があります。わたしはある程度ピアノを専門に学んできましたので、ピアノについてはある程度生徒さんに必要な情報を与えることはできますが、他の楽器で初心者の方の場合、基礎的な楽器の奏法については、専門の先生に習ってある程度の情報を持つ必要があります。自分に必要な教師の見つけ方、教師からの情報の受け取り方など、レッスンを受けるに従って洗練してくると思います。

Q レッスンの合う人、合わない人はありますか?

 

「学ぶこと」を「教師から教わった通りにすること」と考える人の場合、このレッスンはもしかしたらつかみどころがなく、がっかりするかもしれません。でも本当はその依存的な態度を自主的な態度に変えてゆく、という意味で、もっともこのレッスンが必要な人であるとも言えます。

Q 年齢が若くはないのですが、みなさんとレッスンを受けることはできますか?

 

こちらも、以前頂いたことのある質問です。

とくにグループレッスンに参加する場合、年齢層など氣になることかとは思いますが、いろいろな角度から原理を学ぶことができますので、さまざまな年齢層、職業、からだの特長を持った方などと交流を持ち、一緒に学ぶことが、よりいっそう人生を豊かにしてくれるものだと思います。

バーナード・ショウは、「じぶんは若い頃にアレクサンダー・テクニークと出会えてラッキーだった。」とおっしゃったそうですが、彼がレッスンを始めたのは80歳だったそうです。ご参考になるでしょうか。

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